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くっつく甲

関節の特徴のひとつに「くっつく」というのがあります。

くっつくといっても完全にくっつくわけではありません。

骨と骨が向かい合って接しているところが関節。
でも直接骨どうしが接しているわけではなく、あいだに滑りをよくする滑膜や軟骨があります。そして、関節をまたぐように靭帯や関節包がついています。

人間のからだには、環境に適応するという性質があります。

たとえば、北海道のひとは沖縄のひとより寒さに強かったり、ギターをしょっちゅう弾いている人の左手の指先はカチカチに硬くなっていたり。

バレリーナがもっとも気にするからだの一部が「甲」です。

実はその甲はからだの中でも、たくさんの関節が1カ所にあつまっているという特徴があります。

関節がたくさんあるにもかかわらず、膝や指のようにたくさん曲げ伸ばしできるわけではありません。

なぜなら、ゴムバンドのような靭帯でガチガチに覆われているからです。関節面の形も一役買っています。

ようするに、あまり動かないということです。

あまり動かないところを本当に動かさないでおくとどうなるでしょうか。

人間のからだは環境に適応すると書きました。

関節もしかりです。

つまり、動かされない関節は動かないようになってしまうのです。

わずか50年ほどまえまで、道路は舗装されておらず凸凹道が普通でした。凸凹道を歩けば甲の関節はよく動いたことでしょう。

でもいまは都会ではどこへ行っても平らです。室内でも室外でも凸凹のところを歩く機会はほとんどありません。

しかも、靴は底がしっかりしています。地下足袋やわらじで未舗装の道路を歩いていた頃が羨ましい。

何がいいたいかというと、都会生活では甲の関節はあまり動く機会がないのです。

動かないという環境に適応した関節はどうなるかというと、動かなくなるのです。

つまり、甲の関節がくっついてしまうのです。

甲の関節がくっついた結果、甲が出にくくなるのです。

甲が出ない原因は他にもありますが、どうも甲が出ないとお悩みの方は関節のくっつきを疑ってみてください。

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